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INTERVIEW

2022年3月展「PLUG IN│Editorial GRAND PRIX」に選ばれた「KONBU」

「mate-mono」小松マテーレ株式会社
UPLOADED 5 JULY, 2022

2022年3月展で、来場者が印象に残ったブランドを選出する「PLUG IN│Editorial GRAND PRIX」の第1位に輝いた小松マテーレの「KONBU」(コンブ)と「mate-mono」(マテモノ)。
先日、記念品のクリスタルトロフィーを贈呈しました。東京営業所長の百崎秀城さん、吉田圭子さんがリアルで、本社からは大窪広昭さん、古郡亮太さんにオンラインで参加していただきました。

グランプリの受賞、おめでとうございます。

ありがとうございます。とても驚きました。会期中に多くの来場者とお話しできて、様々なご依頼をいただいて手応えを感じましたが、グランプリまでいただけるとは。
これまでに素材関係の展示会に出たことはありましたが、製品の展示会に出展することは初めてだったので、とても嬉しく思います。

好評価につながった要因をどのように考えていますか?

3月展でサステイナブルエリアが新設され、製品としてサステイナブルが目に見えたことが相乗効果になったと感じています。
サステイナブルは話題性先行から、いよいよ本格化に移行しつつあるタイミングと捉えていますので、幅広い分野のブランドが出展する中で見ていただけたことが良かったと思います。

ブランドの立ち上げをきっかけにサステナブルの取り組みをスタートされたのですか?

弊社では、以前から地球環境保護を意識した技術開発・生産を行ってきました。
「マテモノ」は素材製造の中で出る端材を有効活用して作ることから誕生しましたし、高機能加工素材の「コンブ」を使ったバッグもサステイナブルを狙って企画したものではなくて、製品化やブランド事業を前提に始めたわけではありませんでした。

なるほど。では、出展のねらいはどのあたりにあったのですか?

そもそもコロナ禍でのマスクの生産により、EC販売を開始し、BtoC向け事業をスタートしたことがスタートでした。
その後、繊維の魅力を多くの方に伝えたいとの思いからファクトリーショップを設けたのと同時に「マテモノ」を立ち上げました。
プロの店員ではなく、社員が交代で店頭に立ってストーリーを語りながら接客しました。
「コンブ」では、弊社BtoB向け事業での人気素材を、より多くの方にアピ―ルするため?、「マテモノ」では、サステナブルをコンセプトに企業姿勢を業界内外にアピールして企業価値を高めることが主眼でした。
そして、サステイナブルを「もったいない」やエコ、リユースから次のステップに高めてファッションの領域で提案したいとの思いがありました。

すけるバッグはファッション性が高いですね。

ありがとうございます。すけるバッグの素材は、バッグを作るために選んだ素材ではなく、規格外となったものを再利用し、新たな価値を創造する、素材を生かすというソリューションから生まれたものです。
単に廃材から作ったエコバッグでは価値がないわけですし、高機能な素材を使っていてもファッション性がなくては売れませんよね。
いま当社で提案している無縫製の商品シリーズは、生地の裁断ロスが出ませんし、製品染めなので在庫ロスも少ないのですが、そこがセールスポイントのすべてではなく、編組織やカラーで季節性やトレンドを反映するよう心掛けています。

出展後の手ごたえは?

ポップアップショップを軸にたくさんの引き合いがあり、成果がありました。池袋西武の「Editorial」でのテストマーケティングも好結果でした。
この間、展示会への出展がポップアップにつながり、それを見ていていただいた方からご連絡をいただき次の出店が決まる、という好循環になっています。数珠つなぎみたいな(笑)

今後の計画は?

BtoCで企業価値を高めながら、企業ブランディングから発展して独立した事業にしていければと考えています。
商品のラインナップは広げ過ぎずにサステイナブルの中で差別化を図っていくつもりです。個々のピースは揃いつつあります。
企画、出店のほか、EC販売、売り場作りや店の運営まで、どれも自前ですので、焦らずピース1つひとつに磨きをかけて、小さくても濃く、厚みのあるコレクションにしていきたいです。
実行すべきはメーカーとしての当然の行いを徹底することです。適時・適品・適量・適価でロスを出さないこと、ムダを省き収益性も追求すること、そして端材をアップサイクルし、おしゃれで価値あるモノづくりを貫くこと。それがサステイナブルにつながると考えています。

【出展ブランド】
「コンブ」:昆布のような硬さで、ドライ感としなやかさを併せ持った高機能の加工素材「KONBU(コンブ)」。
「マテモノ」:製造時に出る端材や廃機材をアップサイクルしたブランド。
いずれもファブリックメーカーとしての開発力、強みを生かしてバッグなどの商品に落とし込んだ。同社は独自の「サステナビリティ・ビジョン」を策定して環境問題に取り組んでいる。

【事務局メモ】
3月展から新設したサスティナブルプロダクツエリアからグランプリが選出されたことを事務局として大変にうれしく思っています。
同時にトレンドや話題性、収益向上策としてではなく、腰を据えてサスティナブルに取り組まれている小松マテーレの企業姿勢はとても共感できるものです。
“サスティナブルをしっかりと製品まで落とし込んで定常状態させて企業価値の向上と業界、流通、市場の改革までつなげていく”、今回の授賞がそうした動きのきっかけになればと願っています。(スタッフN)

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